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杖をつくのはミットモナイのか?

我が父、ただいま70代後半。歩くのがだいぶ困難になって参りました。数年前から、足のモモの辺りが痛いと言っており、何度も「お医者さんに行ってね」と家族で言っておりましたが、なぜか行かず(行かないよね~ほんと。)「困ったな~」と言い続けておりましたが、昨年くらいから50m連続で歩くともう痛くて一回座らないとならない!というかなり困った状況に陥り、ようやく整形外科と整体に行きはじめました。

 

診断は「狭窄症」。数年間、「関節は痛くないし、筋でもないし、なんだか分からない。痛い時もあれば全然痛くない時もある。この動きをすると痛いとかない。」という父の自己流の分析を聞かされ続け、「謎の症状!!」みたいに思っていたのですが、蓋をあけたら、まあ、なんとポピュラーな病名なんでしょう!と拍子抜けしました。

 

ポピュラーな病気だからといって安心できるもんではないのですが、一応、一般的な治療なり対応策なりリハビリなりがあるじゃないか、という安堵の思いは感じました。しかし、診断は出たものの、先生は薬(痛み止め)出すだけだし、生活についての指導もあったんだかなかったんだか本人から聞いても全然分かんないし、リハビリにも全然積極的にいかないし、全く良くなる気配がないまま時が無駄に過ぎ去りました。

 

一度、「なんでも一回で治るらしい!」とかいう整体師の話を聞いてきて、電車で2時間くらいかけて遠出したこともありましたが、当たり前ですけど、狭窄症的なものが一回で治るわけがありません。そこの先生もちゃんと「これは一回では治りません」と言ってくださったそうです。施術はとても気持ちよく、良い先生だったそうですが、まさか週に何回も電車で二時間かけて、しかも足を引きずって通うなんて無理ですから、そこへ行くのは断念したそうです。

 

家の近くにも、良い整体師さんがいるそうですが、激込みで1か月に1回程度しか予約が取れない。これも、また、効果が出るほど通えないようです。それにしても、整形外科の先生がもう少し相談に乗ってくれればねぇ、と思うのですが、まあ患者としての父の態度もかなりイマイチなので、お互い信頼関係を築くのが難しそうでした。

 

父は、動くのが好きで、プールやジムは卓球を長年しておりました。足が痛くなってからも数年間このルーティーンは変えることなくやっておりました。「動いてる時は痛くねぇんだよ!」といつも言っていますが、おそらく「動いてる時は、痛いのを無視してる」だけだと思うんですよね。プールは良いとして、ジムと卓球はやめたら?と何度も言ってみましたが辞めることなく続行。最終決断は本人ですからね。周りの助言なんて限界があります。

 

しかし、どんどん歩ける距離が短くなり、何もしてなくても痛いというような状況に陥り、整形外科を変えてみたところ、そこの先生には「ジムは禁止!」とキッパリ言われたそうです。腰をひねるような運動は絶対ダメ!とのこと。絶対ダメ!な運動を数年間セッセとやっていたという事になりますねぇ。自己流のこわいことよ。

 

今度の病院では、色々な説明をしてくれているようで、リハビリにもマジメに通っているようなのだけど、冷静に考えてこれから先「めっちゃ具合よくなった!」とかはあまり期待できそうもないし、なんとか身の回りの事に支障が出ない範囲にとどまってくれれば…という思いでおります。で、ちょっと長く歩く時には「杖」なり「押したり座ったりできるキャリーバックみたいなん」(あれ、なんていう名前なんだろう?)を使ったり、どうしても痛ければ「車椅子」なり、サポートできるグッズに頼ったらいいよね、と思っているのですが、こんなに大変そうになっても、父はいまだ杖を使う事拒んでおります。

 

逆にスゲー。と思います。杖使った方が楽なんじゃないの?痛いの少し軽減できるんじゃないの?と思うのですが、なんでしょう、昭和のど根性を発揮しているのでしょうか?かたくなに杖を拒む。

 

杖なんてみっともねぇ!!

 

と言います。

 

ミットモナイ…。

どこからどうみても「おじいちゃん」風情のおじいちゃんが、足を引きずりながら杖をついている姿を見て「みっともない」と思う人がこの世の中に何人いるんでしょう?「大変そうだな」とは思っても「みっともない」とは思わないと思う。ていうか、別におじいちゃんでなくても、杖をついている人を見て「みっともない」なんて普通は思わないわ!!と思いますよね。

 

じゃあ、なにかい?お父さんは今まで杖をついている人を「みっともねえなぁ」と思って見てたのかい??と問いただしたくなりますが、いえいえ、そんな事は絶対に無いはずなのです。父は、人をジャッジしない類の人間だからです。例えば世間的には「これが普通」とか「こうでないとダメ」とかが色々ありますが、父は全くそういう基準が無い人間なのです。上の人にヘコヘコする事もなけりゃ、下の人に偉そうにすることもない。そういう、人をジャッジする機能がそもそも備わっていないような人なのです。

 

おばあちゃんが体が不自由になった時も、すごく優しく何でも言うことを聞いてあげていたし、体が不自由そうな人を「面倒くせえなぁ」という気持ちで見たことはないはずです。なのに、自分が杖をつく姿を「みっともねぇ」という…。そう。

オレがそんな姿になるなんてオレが許さねぇ!

って事なんだよねぇきっと。

 

お父さんの美意識なんだよなぁ。

 

でもさぁ。自分にだけそんなに厳しくしなくても良いと思うんだよお父さん。誰がどんな風になっても全然受け入れられるんだからさ、自分にもそうやって優しくしてあげてれよぅ。と切に願ってるんだけど、でも、これもね、自分で決めるというか、自分の中で折り合いをつけて解決する問題だから、周りからはどうしてあげられもしないんだよね。ただ、サポートグッズに頼っても「みっともなくない」し「お父さんが痛くないというのがみんなの一番の願い」である事は、分かっておいてほしいな、と思ってる。

 

本当に、どんな姿で歩いてようが、歩いてなかろうが、みっともなくないし、そのサポートグッズを使ったペースで一緒に歩かせてくださいよお父さん。と思うのです。今まで、いつも、いつでも、私が決めた事に一つ返事で「おう。いいよ。」と言ってきてくれたお父さんへの感謝の気持ちを示せる絶好の機会なんですから。アカラサマな親孝行をさせて下さいよ。介護全部やります!なんて事私には出来ないけど、一緒にゆっくり歩く事は出来るんだからさ!

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