有名な交響曲ですよね。ト短調です。明るい曲というよりは、深く考えさせられるような美しさが際立っている曲かなーと思います。私はいつも「音が重なっていく様が秀逸!」と思いながら聴いています。モーツァルトの曲で音が重なっていく場合、追いかけるように「待って待ってー!」って音が連なっていく曲もあるのですが(それも大好き)、40番は音が降り積もっていく感じの所が多く、これがとても美しい。
今日は受ける印象が違うけど、どれもお気に入りという3つをご紹介します。それぞれの曲への思いののり方が素晴らしいわー。と心がフルフルします。
カール・ベーム✖ベルリン・フィル
音が分厚い。枠組みがしっかりした建物のよう。ガッチリ系モーツァルト。こういうの好きなんですよね~。曲線より直線!みたいなやつ。1楽章、堅牢感。力強い~。(これはモーツァルトではありません!と言う人も居そうな気がします(笑))2楽章、降り積もる音、雪が降り積もるが如し。音の重なりが美しい。3楽章、整然と歩を進める行進。この楽章で音が重なっていくところの力強さ、その力強さが反転して、悲しさのあまり泣き叫ぶといった情景を思い起こさせるところが堪らん。4楽章、最後まで着実感。笑っちゃうくらい脆さ感ゼロ。いいぞ!笑
全体的にガッシリしているんだけど、だからこそ垣間見える切なさが、より引き立つ気がします。「あの頼れるお方が、弱った所を見せている!ギャップ萌え!」みたいなやつでしょうか。(なんだそれ)

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イシュトヴァン・ケルテス ✖ ウィーンフィル
音が透き通っていて綺麗。サラサラ。1楽章、焦燥感。冬の景色、襟をたてて足早に通り過ぎていく人々っていうイメージ。響きがキュイーンとなって切ない。時の移り変わりに思うところがありながらも流されるものよね…みたいな。2楽章、意外にネットリ。サラサラ降り積もるかと予想してたんだけど!3楽章、パキッとした意志のような感じ。決意をもってドンドン進んでいく。4楽章、速い!立ち止まりません。振り返りません。の精神。潔さを感じる。もしくは…。追い立てられてるのかなぁ。そういう風に聴こえる時もある。とにかくジックリ考える隙を与えてくれない。これはこれで頭の中が軽く混乱して不思議な感情になり面白い。

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ニコラウス・アーノンクール✖ヨーロッパ室内管弦楽団
速いとか遅いとかそういう違いでは、もはや無い。笑
え?は?と思いながら、聴き進めるうちに、すっかりアーちゃんワールドへ引きずり込まれてしまう。とても独特に響く彼の音楽ですが、古楽への取り組みに熱心だった彼の音楽の方が作曲された当時の音楽に近いと言われているようですね。とにかく聴いていて引き込まれる。最初は「へー!」、途中から無言、最後は「ほーーー!!!」。こんな風にしか表現できない。なかなか頭で処理できない。笑

モーツァルト:後期三大交響曲~交響曲第39番・第40番・第41番「ジュピター」
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