助動詞は種類も多いし、似たような?意味がいっぱいあって、あーーー無理ー⤵⤵⤵となりがちです。そこで、今日はそんな助動詞を「分析」してみましょう。
「分析」して、ヤヤコシイやつらを整理整頓してやりましょう!
表を作る
まず、表にしてみます。
一体、高校で習う助動詞(助動詞相当語句)は何個あんねん?
一体、どんな意味があんねん?
どの助動詞とどの助動詞の意味がかぶってんねん?
※shall は決まった用法以外ほとんど使われていないので入れていません
大体こうなります。
字が小さい。
ブログ向きでない。(笑)
あ、でも高校生は読めるか。
おっちゃん、おばちゃん、ゴメンね。
結構ありますよね~。
でもさ!元素表よりはずっと少ないよね理系の皆さん?
ではここから分析していきましょう。
分析する
意味が多い助動詞
やっぱり can と will ですよ!そしてそれに連動して could と would。
助動詞の勉強はまずこの4つを制すること。にあると思います。
この4つの使い方練習をすっ飛ばしてはならん!ということです。
【can とwill】
ここで更にcanとwillをちょっと乱暴にザックリ分類してみましょう
can
①可能 / 可能性 / 依頼 がほぼ同じ感じ→~できる
②許可→~してよい
③推量→~ありうる
will
①意志未来 / 単純未来 / 現在の推量→~だろう
②依頼→~してもらう
③習慣・習性・傾向→~するものだ
④固執・強い意志→どうしても~しようとする
覚える時にはまずはこれくらいのザックリ感で覚えてみると良いかもしれません。このwillは、単純未来なの?意志未来なの??とかそういう事は最初の段階ではあまり考えなくてよいと思われます。
【could と would】
could と would ですが、基本的にcan と will のイメージを引き継いでいます。でも「過去」の意味として扱われるときと「控えめ、丁寧」の意味として使われることがあるので注意しましょう。表ではパッキリ分けて書いていますが、それは主な使い方だと思っておいてください。文脈で判断しないといけない時もあります。
could / would ちょっと深い話
●could を「過去の能力」として使う時
could は「~する能力があった」という意味しかなく、「実際にそれをした」という意味は含まれていません。
She could play the piano.
という文では「ピアノを弾く能力があった」というだけで「実際弾けたのかどうか」は分からないわけです。え?なにそれ?(^o^)
「弾こうと思えば弾けた」ってことしか言えないんです。
「実際に弾けた」と言いたければ
She was able to play the piano.
になります。
be able to は「~する能力があり、かつ実際に~した」という意味だからです。
否定文の場合は、どちらも同じように使える、という所も混乱ポイントですね。
でも、よく考えてみれば特に混乱することでもありません。
I could not play the piano.(私はピアノを弾く能力がなかった)
I was not able to play the piano.(私はピアノを弾く能力がないし実際弾けなかった)
どっちにしても、「出来なかったんでしょー!」となるからです。能力がなけりゃ、弾けるわけないんだから。「ピアノを弾ける能力があったけど実際には弾かなかった」ことはあるだろうけど「ピアノを弾ける能力がなかったけど実際弾けた」なんてないもんね。否定文の場合「実際どうだったか」を言う必要がないわけです。
じゃあ、疑問文だとどうなるのさ?
という疑問が湧いてきますよね。
でも文法書には疑問文については書いてなかったりします。なんでだろう?(^o^)
まあ、普通に考えて、could と be able to のニュアンスをもったまま疑問文に出来ると思いますので
Could he play the piano?(彼はピアノを弾く能力があった?)
Was he able to play the piano?(彼はピアノを弾く能力があって実際弾けた?)
になるでしょうね。
でも、これ you が主語だとどうなるでしょう?
Could you play the piano?
この形!Could you~?
これは「控えめな依頼」じゃないですか。
なのでおそらく「ピアノ弾いていただけますか?」になっちゃうでしょうね~。
深いね~。
文脈で判断したり、他に一緒に使われている語句で、意味を使い分けたりしないとですね。
●would と used to:よく~したもんだ
would には「過去の習慣(規則的な行為)」の意味があります。
used to の方を見てみると「過去の習慣」と「過去の状態」の意味があります。
この分野に関しては used to の方が守備範囲が広い!と認識しておきましょう。
would は「行為」にしかつかえないけど used to は「行為」と「状態」に両方使えるよってこと。しかも、would は「控えめ表現」もありますから、「過去の習慣を表している文ですよ~」って分かりやすくしておく必要があります。だからoften や過去表現と一緒に使ったりと工夫が必要です。
例)I would visit Tokyo.
だと、「私は東京を訪れるだろう(控えめな推量)」なのか「私はよく東京に訪れたもんだ(過去の習慣)」なのか分からないわけです。
I would often visit Tokyo when I was a child.
(子供のころ東京をよく訪れたものだ)
こういう文言がくっついてれば、過去の習慣の話だね、って分かるということ。
もう一つ、used to の方は「今は違う」という意味が含まれています。
We would often play in the river when we were children.
(子供のころよく川で遊んだものだ)
We used to play in the river when we were children.
(子供のころよく川で遊んだものだ。今はあそばないけど。)
この二つの使い分けでは、used to の方が、色が濃い感じがしますね~。過去と今を比較する気持ちが強いというか。would はただ事実として言ってるだけ。対してused to はなんか懐かしがってるというか、変わったよな~と思っているという感じがします。
助動詞間で意味がかぶっているもの
【推量】
はい。ダントツで「推量」!
※文法書によっては「推量」をもう少し細かく違う文言で分類して紹介しているものもあります
「推量」の文でどの助動詞を使うのか、は問題集にもいっぱい出てきますよね。
「推量」は厄介だぞ!と認識おきましょう。
推量についてはこちらの記事で can / may / will / must / should について言及しています↓
could / might / would はそれぞれ can / may / will のイメージを「控えめにして使う」と思っておけばよいと思います。
【義務、必要】
次は「義務、必要、忠告」!
「~しなければならない、~すべきだ、~した方がよい、~する必要がある」 ってやつらです。
この4つは、何となく知ってるし、大丈夫。なんじゃないかな?
must はとても強い調子で「義務、必要」を訴えてくる。選択の余地なし。
should は当然だよねという感じでアドバイス的に「義務、必要」を訴えてくる。
had better は「そうしないと困ったことになるよ?」と結構強い調子で忠告してくる。
need はそもそも「必要」という意味だからもちろん「必要だ」って訴えてくる。
でも日本語訳でどれがどれに当てはまるのか、はなかなか断定できないんですよね。
基本的には
must =~しなければならない
should = ~するべき
had better = ~するほうがよい
need =~する必要がある
ですが、「~するべき」となっているのに解答はshould じゃない、という時もあります。※こういう時は先生に「shouldでも良いか?」と聞いてみよう
強い調子順に並べると
must 有無を言わさないよ
↓
had better 脅しに聞こえることがあるよ
↓
should するかどうかは相手にまかせます
になります。
※助動詞としてのneed は肯定文では使わないという制約があるし、ほとんど使われないんだよね。
基本的な使い方の分析が終わったところでちょっと細かいところを見てみましょう
must / need ちょっと深い話
●must と have to:~しなければならない
must = have to と中学では習いますが、もちろんニュアンスは違います。
must = 話し手が「~しなければ!」と思っている
have to = 周りの事情から客観的に「~せざるを得ない」ことになってる
やっぱり must は「圧が強い」んだよね。自分の考えを相手に押し付けてる感が出る。だからどうしても命令的になっちゃう。have to は客観的なのでソフトに響きます。
それと、この二つ、否定文になった時は全く違った意味になりますよね。でも、これも文の構造を考えればとても論理的に理解できます。
must not =~してはいけない
not have to = ~する必要がない
注目はnot の位置です。not は not 以下の部分に作用するという決まりがあります。
must の後に not がある
You must not play the piano.
●not play the piano が must なんですね。「ピアノを弾かない」が must なんです。だから「ピアノを弾いてはいけない」となります。
have to の前にnotがある
You do not have to play the piano.
●have to play the piano が not なんですね。「ピアノを弾かなければならない」がnot なんです。だから「ピアノを弾かなければならないわけではない=ピアノを弾く必要はない」となります。
●助動詞のneed と一般動詞のneed
助動詞としてのneedは肯定文では使わないし、疑問文、否定文でもあまり出てきませんが、need を一般動詞として使う時はバンバン出てきます。文の形が変わりますので注意です。
【一般動詞としてneed を使う時】
need の後ろに to不定詞をともないます。want / hope / wish とかと同じ感じです。
肯定文
I need to study English.
否定文
I don't need to study English.
※助動詞need の否定文
I need not study English.
疑問文
Do I need to study English?
※助動詞need の疑問文
Need I study English?
まとめ
ややこしそうなものを分析してまとめてみました。沢山ある助動詞ですが、厄介な助動詞はどれか、厄介な意味の使い分けをしないといけない助動詞はどれか、あたりはついたでしょうか?出てきた順にやみくもに覚えようとせずに、自分なりに分析をして全体像を把握したり、優先順位をつけて攻略してみて下さいね。1番最初に載せた表ですが、ぜひ自分で作ってみて下さい。作る過程で、色々なことに気づきますので!
え?こんな使い分け簡単すぎねぇ?と思ったあなたへ
めくるめく英文法の世界にご招待しましょう。
まこちょ先生のshould の記事なんかおススメですよ。ふふふ。
参考にした文法書
●1億人の英文法
●DUAL SCOPE