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英語ネタ、音楽ネタ、その他諸々雑記にて。英語ネタでは英検やGTECのライティングを中心に投稿。

ショパンが一番好きだったワルツ 他

ショパンのピアノ曲はどれも大好きですが、今回はワルツを取り上げてみたいと思います。

 

【ショパンのワルツ ザックリまとめ】

●ショパンのワルツ 14曲(のちに見つかった3曲を加え17曲とする場合もある)(更に2曲加え19曲とする場合もある)

●存命中に出版されたのは 8曲

●2~3曲で組みになっているものもある

1番(op18) 華麗なる大円舞曲 

2~4番(op34) 華麗なる円舞曲

5番(op42) 大円舞曲

6~8番(op64) ワルツ

9~10番(op69)ワルツ

11~13番(op70)ワルツ

14番 遺作(作品番号無し)

 

【ショパンが一番好きだったワルツ】

ワルツ第三番 イ短調 作品34-2

ザックリ解説

作曲年:1831

第2~4番(作品34)のワルツの中の1つ

序奏→ABCC’→ABCC'→序奏と同じもの→D→序奏とおなじもの の造り(違う捉え方もある)

曲を聴いてみて

ウラジミール ホロヴイッツの演奏がお気に入りですが、アルトゥール ルービンシュタインの演奏も大好きです。この曲がワルツなのは承知していますが、奏者に「ズンチャッチャ」的な匂いを出されるとイヤなんです。遅すぎてもイヤ。ペダルでモヤーっとさせすぎるのもイヤ。ホロビッツやルービンシュタインの演奏は、遅すぎず速すぎず、憂鬱に気怠くあちらへこちらへ身を委ねる、感じが出ていて大好きです。特にAの部分での揺れ方が絶妙すぎて倒れそうになります。この演奏を聴いていると、人の少ないバーのような所で、幸の薄そうな綺麗な女の人が誰かを待っている風景が浮かんできます。タバコの煙とウィスキーの香り。待ち人来らずの彼女がフロアに出て、その人を想いながら独り音楽に合わせ体を揺らす(AB)。きっと来るはず、と信じる気持ちになったり、やっぱり来るはずがない、と気持ちを閉ざしたりする彼女(CC')。序奏と同じフレーズが間に何度も挟まれるので堂々巡り感が増していきます。ああ切ない。最後手前で、もう待つのはやめよう。というような心境の変化を感じる瞬間があるのだけど(D)、最後、やはり堂々巡りの輪の中に舞い戻って終わってしまう。ああぁ。

 

序奏の部分 0:00-0:27

Aの部分(1回目)0:27-0:56

Bの部分(1回目)0:56-1:18

Cの部分(1回目)1:18-1:39

C’の部分(1回目)1:39-2:04

Dの部分 4:22-4:44 (多分。4:10-かも)

youtu.be

 

 

 

 

【有名なワルツ の中でも特に良いなあと思うもの】

 ワルツ第七番 嬰ハ短調 作品64-2

ザックリ解説

作曲年:1846~47

第6~8番(作品64)のワルツの中の1つ

AB(主部)CB(中間部)AB(主部の再現)という造り

曲を聴いてみて

このワルツはウラジミール ホロヴィッツの演奏で聴くのがお気に入りです。煽り方が好きなんです。色っぽく揺れながら割とゆったりと曲が始まるんですが、音が密になって速くなるところ(B)で絶妙の煽りがあるんです。これが最高。「速度を速めて」の指示があればピアニストはその通りに弾くんだと思うのですが、彼の「速め方」が私的には最高にカッコイイ!くすんだ儚い輝きを、息をのんでジッと見つめている気持ちになります。この演奏を聴いていると、バレリーナが足から血を流しながらも踊ることをやめられず痛々しげに踊り続ける姿が目に浮かんできます。その光景は「かわいそう」とかそういう種類のものではなく、踊り子の哀しくも美しい「性」を目の当たりにしているようです。本当の美しさはどこに宿るのか。を考えさせられます。

 

※Bの部分(1回目)は 0:38~1:00

 

youtu.be

 

【大好きな娘が踊っている姿に見とれちゃうワルツ】

ワルツ第13番 変ニ長調 作品70-3

ザックリ解説

作曲年:1829

第11~13番(作品70)のワルツの中の1つ

AABB(主部)CCDDC(中間部)AABB(主部の再現)という造り

曲を聴いてみて

やはりアルトゥール ルービンシュタインの演奏がお気に入り。全体的にダイナミックスをつけすぎず元気すぎない演奏が好きです。熱い思いがあるにせよ、それを前面に出しすぎない感じに弾いているものに心を惹かれます。前の二曲とはうってかわって胸いっぱいの愛。という雰囲気のこの曲。音が奏でられる度にハートとお花がピアノから溢れ出てくる感じです。男の子が女の子と踊りたいのだけど、女の子の踊っている姿にポーッと見とれてしまっていて自分が踊ることなんか忘れちゃっている。彼女の踊る姿が本当に愛くるしくて彼の心の中はピンク色でいっぱいになる。ほら、いらっしゃいよ、と声をかける彼女(AB)。一緒に踊りたい、彼女に触れたい、あああぁぁぁ(CD)。結局、気持ちが高まるばかりで一緒には踊れず、踊っている彼女を見つめる彼の優しい眼差しで終わる。という光景が浮かびます。

※中間部(CCDDC)0:46-2:03

youtu.be

 

【まとめ】

この三曲は私のお気に入りなんですけど、「ワルツは二人で踊るもの」だというのに、私はどれも一人で踊っている姿を思い浮かべていることが判明。なんなんでしょうこれ。どこかで悲恋を求めてるんでしょうかね。

 

参考にしたサイト

ショパン ワルツ解説

ショパン・ワルツ〜作品解説・難易度・演奏法〜

ショパン/Chopin,Frederic ピアノ曲事典 | ピティナ・ピアノホームページ